Q&A

矯正歯科 Q&A

矯正歯科の治療に

子どもの矯正歯科治療はいつごろから始めるべきですか?

歯を抜かずに永久歯をきれいに並べるためには、顎の成長が旺盛な時期から始めると良いでしょう。永久歯が生えはじめる6歳ごろに一度受診ください。ただし、噛み合わせがひじょうに悪い、顎がゆがんでいる、前歯が反対に噛み合っているなどの症状がある場合は、早めに矯正歯科に特化したクリニックや日本矯正歯科学会認定医の資格をもった歯科医師に相談することをおすすめします。
ちなみに日本矯正歯科学会認定医とは、日本矯正歯科学会において制度化されている資格で、大学病院などの施設で5年以上の矯正臨床経験をもち、学会の審査に合格した歯科医師にのみに与えられます。また5年ごとの更新も義務付けられ、治療水準の維持・向上が必要です。

成人してからでも矯正歯科治療は可能ですか?

もちろん成人した大人の方でも矯正歯科治療は可能です。歯や歯を支える顎骨が健康であれば、年齢制限はありません。ただし、小児矯正と比べると歯が動きにくかったり、矯正装置に慣れていただくのに多少お時間がかかったりすることはあります。

治療中に痛みはありますか?

痛みの感じ方は患者さまによって異なりますが、治療中に痛みを感じる場合があります。虫歯の痛みとは違って病的な痛みではなく、ワイヤーなどで歯を動かす力が歯にかかることで、歯が浮くような痛みが生じるのです。とくに矯正装置を取りつけた直後や装置を調整した直後は痛みを感じやすいですが、ほとんどが2~3日でおさまります。

矯正歯科治療では、抜歯する必要があるのですか?

当クリニックでは、できる限り歯を抜かずにすむように治療を進めていきますが、見た目の美しさや治療期間、治療後の噛み合わせの安定などを総合的に考慮した結果、抜歯を選択したほうが良いと判断する場合があります。その場合はきちんと抜歯の必要性についてご説明し、患者さまに納得いただいたうえで治療を進めていきます。

目立たない矯正装置で治療できますか?

当クリニックでは、表側矯正でも目立ちにくい白いブラケットや白いワイヤーによる治療が可能です。また、歯の裏側に矯正装置を取りつける舌側矯正や、目立つ上顎の歯だけ裏側に装置を取りつけるハーフリンガルのご提案も可能ですので、ぜひご相談ください。

治療期間はどれくらいですか?

治療期間は患者さまの歯並びの状態によって異なりますが、永久歯が生え揃ったあとの治療の場合は、平均して2~3年ほどの治療期間が必要です。

治療中の通院頻度はどれくらいですか?

矯正装置を取りつけたあとは、装置の調節のために月に1度ご来院いただきます。治療後の経過観察の場合は、3~6ヵ月に1度の通院だけです。そのため、遠方から通われる患者さまも多くいらっしゃいます。

治療費はどのくらいかかりますか?

矯正歯科治療は基本的に自費診療なので、料金設定は歯科医院によってさまざまです。
料金設定には大きく分けて2種類あります。一つは、低価格な矯正料金とは別に矯正装置を調節するたびに毎回料金を請求する方法。もう一つは、毎回の調節料金もすべて含めた総合的な料金(トータルフィー)を請求する方法です。
前者は一見料金が安く感じますが、年月がかかる矯正歯科治療では、毎回の調節量を加算すると、治療が長引いた場合にトータルでの治療費が高くなる可能性があります。当クリニックでは、後者のトータルフィーシステムを採用しており、もし治療が長引いたとしても治療費が最初に提示した金額より増える心配はありません。お支払いは、全額一括だけでなく分割でのお支払いも選択可能です。分割した場合でも、金利は一切不要ですのでご安心ください。

歯並びや噛み合わせが悪いと、どのような弊害がありますか?

歯ブラシが隅々まで届きにくく、十分に歯を磨くことができないため、虫歯や歯周病になりやすいでしょう。また、発音が不明瞭になったり食べ物をよく噛めなかったりする場合もあります。見た目の問題が大きい場合は、口元が気になって思いきり笑えないなどの精神的な弊害も考えられます。

虫歯や歯周病にかかっていても矯正歯科治療は可能ですか?

歯並びや噛み合わせが悪い場合は歯磨きがしにくいため、虫歯や歯周病にかかっている方も少なくありません。矯正歯科治療を始める前に検査を行ない、虫歯や歯周病がある場合にはまずその治療をすませてから矯正歯科治療を進めるようにしています。

上の前歯の一部がガタガタなので、そこだけ矯正できますか?

前歯がガタガタの歯並びになっているということは、歯の大きさと顎の大きさのバランスが悪く、前歯がきれいに並ぶためのスペースが足りないことが考えられます。スペースを作るためには、顎を拡げたり奥歯を動かしたり、場合によっては歯を抜いたりする処置が必要です。そうなると前歯だけではなく、奥歯も含めて歯列全体に矯正装置をつける必要があります。また、上の歯並びが整うと当然噛み合わせも変わるため、しっかりと噛めるようにするためには、下の歯にも装置をつけ、上下ともに歯並びを整える必要があるでしょう。このように歯並びの一部分だけが気になるケースでも、そこだけに装置をつけることで改善できるものではないということをご理解いただければと思います。

矯正装置をつけることで、いじめられたりからかわれたりしないか心配です。

最近では日本でも矯正歯科治療が普及し、歯の見た目を改善することへの意識も高まっています。しかも矯正装置はどんどん目立たなくなっていますので、からかわれたりいじめられたりする心配はないといえるでしょう。それよりもむしろ、出っ歯やガタガタの乱ぐい歯のままでいるほうが、いじめの原因になってしまうのではないでしょうか。また、口元にコンプレックスをもっていると消極的になりやすく、それがいじめの原因となることも考えられます。矯正歯科治療をしていることは、それだけ歯に対する意識が高いという証拠です。ぜひ自信をもって治療を受けていただきたいと思います。

学校のクラブ活動に支障をきたすことはありますか?

ほとんどの場合、矯正歯科治療によって学校のクラブ活動に支障をきたすようなことはありませんが、格闘技関係やラグビー・サッカーなどの顔面に強い衝撃を受ける可能性のある競技では、矯正装置によって口の中に傷ができる場合があります。また、吹奏楽など口を使って演奏する場合は、慣れるまでに少し時間がかかることもありますが、ほとんどが問題ないようです。

ホワイトニング Q&A

ホワイトニングで注意する点はありますか?

ホワイトニングでは、以下の点に注意する必要があります。
・ホワイトニングトレーをお口に装着しているときは、飲食・喫煙はできません。
・妊娠中・授乳中の方はホワイトニングを行なうことができません。
・ホワイトニングを行なったあとはコーヒーや紅茶などの色の濃い飲食物は控えてください。
・酸性の強い食べ物やジュース類は歯にしみる原因になることがあるため、控えてください(もし歯がしみるときは1~2日おきにホワイトニングをしてみてください。また、トレーの装着時間を短縮して様子をみましょう)。
・ホワイトニングの薬剤は冷蔵庫か冷暗所で保管してください。
・トレーは熱で変形するため、食器乾燥機に入れたりお湯で洗ったりせず、必ず水で洗ってください。
・歯の詰め物や被せ物はホワイトニングで白くできないのでご了承ください。

就寝時にホワイトニングトレーを装着しても大丈夫ですか?

2~3時間の就寝であれば問題ありませんが、長時間の就寝時には装着しないようにしてください。長時間トレーを装着したままでは、薬剤が歯にしみる可能性があります。就寝時の装着は避け、2時間ほど装着するのが良いでしょう。

矯正とホワイトニングはどちらを先にするべきですか?

一般的には矯正歯科治療が終わってからホワイトニングをすることをおすすめしています。しかし、「早く白くしたい」「結婚式などのイベントまでに白くしたい」という場合は、矯正歯科治療の前にホワイトニングすることも可能です。
ホームホワイトニングの場合は歯型をとって専用のトレーを作製し、薬剤を注入したトレーを装着することで歯を白くしていきますが、矯正歯科治療をすると治療開始前の歯型で作製したトレーが合わなくなります。トレーが合わなくなった場合はトレーの作り直しが必要です。詳しくはスタッフにお尋ねください。

●矯正歯科治療にともなう一般的なリスク・副作用

  • ・機能性や審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
  • ・最初は矯正装置による不快感、痛みなどがあります。数日から1~2週間で慣れることが多いです。
  • ・治療期間は症例により異なりますが、成人矯正や永久歯がすべて生え揃っている場合は、一般的に1年半~3年を要します。小児矯正においては、混合歯列期(乳歯と永久歯が混在する時期)に行なう第1期治療で1~2年、永久歯がすべて生え揃った後に行なう第2期治療で1~2年半を要することがあります。
  • ・歯の動き方には個人差があるため、治療期間が予想より長期化することがあります。
  • ・装置や顎間ゴムの扱い方、定期的な通院など、矯正治療では患者さまのご協力がたいへん重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
  • ・治療中は、装置がついているため歯が磨きにくくなります。虫歯や歯周病のリスクが高まるので、丁寧な歯磨きや定期メンテナンスの受診が大切です。また、歯が動くことで見えなかった虫歯が見えるようになることもあります。
  • ・歯を動かすことにより歯根が吸収され、短くなることがあります。また、歯肉が痩せて下がることがあります。
  • ・ごくまれに、歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
  • ・ごくまれに、歯を動かすことで神経に障害を与え、神経が壊死することがあります。
  • ・治療中に金属などのアレルギー症状が出ることがあります。
  • ・治療中に、「顎関節で音が鳴る、顎が痛い、口をあけにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
  • ・問題が生じた場合、当初の治療計画を変更することがあります。
  • ・歯の形状の修正や、噛み合わせの微調整を行なうことがあります。
  • ・矯正装置を誤飲する可能性があります。
  • ・装置を外すときに、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、補綴物(被せ物など)の一部が破損することがあります。
  • ・装置を外した後、保定装置を指示どおりに使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
  • ・装置を外した後、現在の噛み合わせに合わせて補綴物(被せ物など)の作製や虫歯治療などをやり直す可能性があります。
  • ・顎の成長発育により、噛み合わせや歯並びが変化する可能性があります。
  • ・治療後に親知らずが生えて、歯列に凹凸が生じる可能性があります。
  • ・加齢や歯周病などにより歯を支える骨が痩せると、歯並びや噛み合わせが変化することがあります。その場合、再治療が必要になることがあります。
  • ・矯正治療は、一度始めると元の状態に戻すことが難しくなります。

●リンガル(舌側)矯正装置による治療にともなう一般的なリスク・副作用

  • ・機能性や審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
  • ・装置に慣れるまで発音しづらいなどの症状が出ることがあります。
  • ・矯正装置を装着している期間は、適切に歯磨きができていないと、虫歯や歯周病にかかりやすくなります。歯磨き指導をしますので、毎日きちんと歯を磨き、口腔内を清潔に保つようご協力をお願いします。
  • ・歯磨き、エラスティック(顎間ゴム)の使用、装置の取り扱い、通院などを適切に行なっていただけない場合、治療の期間や結果が予定どおりにならないことがあります。
  • ・成長期の患者さまの治療では、顎骨の成長を予測し、現段階において適切な治療を行ないますが、まれに予期できない顎の成長や変化によって治療法や治療期間が大きく変わることがあります。また、顎の変形が著しい場合には、矯正治療に外科的処置を併用することがあります。
  • ・歯を移動させることにより、まれに歯根の先端がすり減って短くなる「歯根吸収」を起こすことがあります。しかし、適切な矯正力で歯を移動させることでセメント質(歯根表面を覆っている組織)が修復されるため、歯根吸収のリスクを軽減できます。
  • ・歯の周囲の組織は、治療前の状態に戻ろうと「後戻り」する性質があるため、治療後も数ヵ月から1年に1回ほどの頻度で通院いただいて歯の状態を管理し、後戻りを防ぐ必要があります。

●ホームホワイトニングにともなう一般的なリスク・副作用

  • ・審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
  • ・薬剤のおもな成分、過酸化尿素には歯の表面の保護膜を溶かす作用があります。保護膜が元に戻るまでの24~48時間程度は、歯の表面が荒れやすくなります。
  • ・薬剤が歯の神経に刺激を与えるため、知覚過敏・疼痛・冷水痛などの症状が生じることがあります。
  • ・歯の厚さや薬剤の効果が現れにくい部分があることなどにより、白さにムラが出ることがあります。歯の形状には個人差があるため、実際に施術をしないと結果はわかりかねます。
  • ・低濃度の薬剤で時間をかけて白くするので、効果が現れるまで時間がかかります。
  • ・ご自分で行なうため、白さの調整が難しく、仕上がりの予測がつきにくくなります。
  • ・ご自分で行なうため、薬剤の量やマウスピースの使用法などが適切であるか、自己判断が難しくなります。
  • ・施術後は、白さを維持するためのメンテナンスが必要になります。

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